B2C PROJECTB2Cプロジェクトについて
磁性を活用した革新的熱電材料・デバイスの開発
本プロジェクト「BEYOND THE 2C PROJECT」は、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)が「未来社会創造事業」に於いて公募した「大規模プロジェクト型」の内、技術テーマ「センサ用独立電源として活用可能な革新的熱電変換技術」として採択されました。
本プロジェクトは、森孝雄プログラムマネージャー(国立研究開発法人物質・材料研究機構)を中心に研究活動を実施しています。
Society5.0 はあらゆる情報をセンサによって取得し、AI によって解析することで、新たな価値を創造していく社会となります。今後、膨大な数のセンサが設置されることが予想されますが、その電源として、環境中の熱源(排熱や体温等)を直接電力に変換する熱電変換モジュールが注目されています。
本課題では、200年来待望の熱電発電の実用化に向けて、従来の限界を打ち破る効果として、パラマグノンドラグなどの磁性を活用した熱電増強新原理や薄膜効果を活用することにより、前人未踏の超高性能熱電材料を開発します。一方で、これまで成し得なかった産業プロセス・低コスト大量生産に適したモジュール化(多素子に利がある半導体薄膜モジュールおよびフレキシブル大面積熱電発電シートなど)にも取り組みます。
世界をリードする熱電研究チームを構築し、将来社会を支えると言われる無数のIoTセンサー・デバイスのための自立電源(熱電池)など新規産業の創出と市場の開拓を目指します。
HOW IT WORKS熱電素子の構成と発電原理
熱電素子の構成と発電原理
電極で接合されたn型半導体とp型半導体の両端に温度差が与えられると、各半導体内の電子/正孔が冷却側へと集まっていきます。これによりn型半導体とp型半導体のあいだで電位差が生まれ、電流が回路内で生じるようになります(ゼーベック効果)。